精密微摺動試験機
コネクタなどの振動研究に!
微摺動による電気接点の劣化状況を可視化。
「精密微摺動試験機」は、コネクタなどの電気接点に対して振動や衝撃が加わることにより発生する電気接点同士の擦れ合い(微摺動)を、正確に再現することが可能な試験装置です。
フレッティング・コロージョンによる電気接点の劣化状況を観察・計測することが可能です。
- 「フレッティング・コロージョン」とは
-
振動などに起因する金属同士の擦れ合いにより、電気接点が劣化する現象
機械振動や熱膨張などが原因となり、コネクタの金属表面が、数μm程度の擦れ合い(微摺動)を起こします。それにより酸化被膜などが発生・堆積し、電気接点の劣化を引き起こす現象です。
フレッティング・コロージョンの発生が原因となり、機器や装置の動作に不具合が発生する可能性があるといわれており、現在も学会などでの研究がすすめられています。
ご利用例

モバイル機器や車載装置における電気接点の信頼性試験に。

コネクタ素材やメッキ素材の選定時の参考に。
特長

抵抗計測データと動画を比較できるため、分析が容易
電気接点の抵抗計測データと動画を同期記録し、比較・解析が可能。フレッティングコロージョンの発生タイミングの特定やその際に起きている現象の確認を容易に行うことができます。
高い直進性&世界最小級(※)の精密駆動で試験の信頼性向上

直進性の高い精密駆動が可能なため、再現性の高い安定した試験を行うことができます。
また、摺動試験装置としては世界最小級の精密な微小駆動(0.1μmの分解能)により、電気接点の劣化が起こる限界の最小振幅をより正確に把握できます。
- ※2013年5月現在
矩形波・正弦波駆動に加えて、任意の波形での試験も可能
入力波形は基本波形として正弦波・矩形波に対応。それぞれの波形での試験はもちろん、任意の波形での試験も可能であり、幅広いニーズにお応えします。
製品紹介動画
仕様
項目 | 仕様 |
---|---|
振幅 | ±0.1~15μm |
周波数 | 1~50Hz |
入力波形 | 正弦波・矩形波 |
ワーク質量 | 100g以下 |
最大挿抜力 | 30N |
関連する製品・ソリューション・事例
- 試作機・装置開発(ソリューション)
- 機械設計、電気・回路設計、ソフトウェア開発の技術力を結集し、試験機・測定機・実験観察機をはじめ、様々な装置をワンストップで開発。
- ハンマリング微加振装置
- コネクタの評価・振動試験は、この1台におまかせ。コネクタへの加振に加え、電気抵抗の計測機能も搭載
- 定量加振機
- ありそうで無かった?!試料をハンマリング方式で直接叩いて、評価/試験を行う加振機。定加重、定周期等で人的リスクを軽減します。
- タッピングデバイス
- どこでも手軽に定量加振!フィールドでの定量的な打撃試験を実現。車や電車など、移動体に設置された電気デバイスの打診検査に
- パワーシーケンサ
- 電源のON-OFFによる耐久性検査を自動化、試験にかかる手間・時間を軽減!機器の不具合発見やバッテリーの劣化試験に
- 学会発表
- TMCシステムでは、ハンマリング微加振装置やタッピングデバイス、精密微摺動試験機などを利用し、電気接点の劣化現象に関する研究を実施。国内外の学会発表なども継続的に行っています。