強制振動の初期値問題の特殊解
和田先生
前回,一般解まで出ましたので,初期条件を用いて,初期値問題の特殊解を出してみましょう.
計算は少し煩雑ですが,式にしておいた方が今後使えそうですから.
計算は少し煩雑ですが,式にしておいた方が今後使えそうですから.
強制振動と時系列波形
和田先生
式(73)は複雑で,ここから振動の様子をうかがい知ることは簡単ではありませんので,各パラメータに数値を代入して考えてみましょう.
ここで,固有角振動数 ,減衰比(減衰係数比) ,対象物の質量 を以下の場合について考えます.すなわち,
これは,式(51)より,
(77)
であることを表します.
このとき,外力の角振動数 を以下の場合について考えます.
(Ⅰ) rad s
(Ⅱ) rad s
(Ⅲ) rad s
(Ⅳ) rad s
(Ⅴ) rad s
初期条件は,
このとき,式(73)は,
. (80)
そして,各条件下での変位 の時系列変動を次回に示します.
各角振動数 を持つ周期的外力 の力学系への影響が,系の振動にどのように表れるかがわかります.
系の持つ固有角振動数は,いわば自己の個性のようなものであると考えると,自己以外の他者の働きかけが自己にどのような影響を及ぼすのかが分かるような気がしてきます.
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和田先生のプロフィール
TMCシステムの研究責任者.電子情報通信学会の会員.
電気接点の劣化現象などに関する論文を多数執筆.
プライベートでは,ギター演奏・料理・読書と幅広い趣味を持つ.
こっしー君のプロフィール
TMCシステムの研究担当者.電子情報通信学会の会員.
得意分野は数学と機械工学.
趣味は読書.特技はペン習字.
※記事の内容に関するご質問などがございましたら、お問い合わせからご連絡いただくか、もしくはコメント欄↓にご記入いただければと思います。後日、担当者よりご連絡させていただきます。
こんにちは.
和田です.
Galoisさん,投稿ありがとうございました.
これからも宜しくお願いいたします.
次回は振動ではなく,宇宙のお話を考えています.
その後,Galoisさんのリクエストにあったように,外力に微分不可能な点のある
関数として,三角波のお話をしようと考えています.
もし,誤り等があるときはどんどん指摘してください.
TMCLABOには他に,「こっしーの研究レポート(http://www.tmcsystem.co.jp
/tmclabo/category/kossys_report/)」という記事があります.
また,「和田先生のちょこっとためになるお話(http://www.tmcsystem.co.jp
/timsyblog/category/wada/)」という私の別のブログもあります.
併せて宜しくお願いいたします.
また,書いてほしい内容がありましたら,どしどしリクエストお願いします.
和田先生、初めて書き込みします。
難しいけれど正確な記事、いつも拝見させていただいています。
被振動系とその外力の関係「自己と他者」は興味深いと思います。
外力がゼロのとき、および外力が正弦波のとき、と来ていますが、
次はどのような外力に対する記事になるのでしょうか。
私としましては、微分不可能な個所があるような、かなり変わった外力に対する解説が見てみたいと思います。
宜しくお願いいたします。